特別展「復興を支える地域の文化―3.11から10年」
◯ 「2021年度ディスプレイ産業賞」入選しました
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展示概要
未曽有(みぞう)の被害をもたらした2011年の東日本大震災では、復興の原動力としての「地域文化」に大きな注目がよせられました。地域文化とは、その土地の自然に適合しながら形成された生活環境、その土地に人が住むことで蓄積されてきた歴史、そして、これらの生活環境や歴史の営みのなかで生み出されたくらしの総体であり、「地域で受け継がれてきた生活の記憶」ともいえるものです。また、地域文化は有形無形のさまざま形で受け継がれています。そしてこれらの地域文化は、地域に住む人びとの感情、あるいは人生の節目や季節の移り変わり目と結びつき、地域住民の豊かな人間性や創造性を育んでいきます。このことから、地域文化は災害からの復興を支える力をもった存在になりうるのです。
しかしながら、日常のくらしの営みのなかでは、地域文化の存在は当たり前のものであり、ほとんど意識されることがありません。むしろ変化の大きな現代社会のなかでは、容易に忘れ去られる危機に常に直面しています。 そこで、本展示では災害からの復興を支える地域文化をめぐる活動について、東日本大震災から10年が経つ今、あらためて振り返ります。また、豊かな社会の礎(いしずえ)となる地域文化の大切さとその継承について考えていきます。
東日本大震災での文化財レスキューの様子
大阪府浪速区に伝えられている津波碑
和歌山県白浜町富田に伝えられる津浪警告板
地域文化を伝える古文書の調査
地域で伝えられてきた被災文化財の修復
地域の復興を後押しする郷土芸能-鵜鳥神楽
関連映像
「復興を支える地域の文化―3.11から10年」展示解説映像
●実行委員長・当館 日髙真吾教授による展示解説映像
展示解説ビデオ「牡鹿半島の民俗誌」内容編
●実行委員・武蔵野美術大学 加藤幸治教授による展示解説映像
上まりこさんに聞く「展覧会をつくる」しごと|国立民族学博物館 特別展「復興を支える地域の文化―3.11から10年」にて
●展示のデザインを担当した上まりこさんによる展示デザインのコンセプト解説
関連催し
研究公演
阪神虎舞みんぱく公演
新型コロナウイルスの感染動向をふまえ、本公演はオンライン配信のみで開催します。
- 日付:2021年3月6日(土)13:20~15:00(開場12:50)
- 出演:阪神虎舞
- パネリスト:橋本裕之(大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員・坐摩神社権禰宜)
中川眞(大阪市立大学都市研究プラザ特任教授)
山本和馬(阪神虎舞)
金﨑亘(大槌城山虎舞)
笹山政幸(被災文化遺産所在調査専門調査委員) - コーディネーター:日髙真吾(国立民族学博物館教授)
- 司会:寺村裕史(国立民族学博物館准教授)
当日の開催内容を、下記リンクから動画でご覧いただけます。
じゃんがら念仏踊りみんぱく公演 【オンライン(ライブ配信)】
- 日付:2021年5月8日(土)13:30~16:15
- 聴講方法:オンライン(ライブ配信)での聴講
- 出演:久之浜大久自安我楽念仏踊継承会
- 解説:遠藤諭(久之浜大久自安我楽念仏踊継承会)
- 司会:日髙真吾(国立民族学博物館教授)
当日の開催内容を、下記リンクから動画でご覧いただけます。
映画会
願いと揺らぎ
- 日付:2021年4月10日(土)12:45~16:20(開場12:15)
- 聴講方法:
①国立民族学博物館 講堂にて聴講
②オンライン(ライブ配信)での聴講 - 解説:我妻和樹(映画作家)
- 司会:日髙真吾(国立民族学博物館教授)
明日に向かって曳け
- 日付:2021年4月24日(土)13:00~16:30(開場12:30)
- 聴講方法:
①国立民族学博物館 講堂にて聴講
②オンライン(ライブ配信)での聴講 - 解説:川村清志(国立歴史民俗博物館准教授)
- 司会:日髙真吾(国立民族学博物館教授)
当日の開催内容を、下記リンクから動画でご覧いただけます。
みんぱくゼミナール
牡鹿半島の民俗誌――復興キュレーション
- 牡鹿半島の民俗誌――復興キュレーション
- 日付:2021年3月20日(土)13:30~15:00(開場13:00)
- 聴講方法:
①国立民族学博物館 セミナー室(本館2階)
※メイン会場が満席の場合は中継会場をご案内します。
②オンライン(ライブ配信) - 講師:加藤幸治(武蔵野美術大学教授)、日髙真吾(国立民族学博物館教授)
双葉町に就職して――学芸員の視点から
- 日付:2021年4月17日(土)13:30~15:00(開場13:00)
- 聴講方法:
①国立民族学博物館 講堂にて聴講
②オンライン(ライブ配信)での聴講 - 講師:星洋和(双葉町役場 教育総務課)、日髙真吾(国立民族学博物館教授)
郷土芸能の持つ力
- 日付:2021年5月15日(土)13:30~15:00(開場13:00)
- 聴講方法:
オンライン(ライブ配信)での聴講 - 講師:小谷竜介(国立文化財機構文化財防災センター 文化財防災総括リーダー)、日髙真吾(国立民族学博物館教授)
みんぱくウィークエンド・サロン ―― 研究者と話そう
江戸将軍家が愛用した十日町の越後縮――古文書の解読と光学撮影調査
- 日付:2021年4月4日(日)14:30~ (開場13:00)
- 場所:国立民族学博物館 第5セミナー室(本館2階)
- 講師:髙橋由美子(十日町市博物館学芸員)、末森薫(国立民族学博物館助教)
寺社・石碑データベースの可能性
- 日付:2021年4月11日(日)14:30~ (開場13:00)
- 場所:国立民族学博物館 第5セミナー室(本館2階)
- 講師:寺村裕史(国立民族学博物館准教授)
友の会講演会
災害を後世に伝える――記録・供養・教訓
- 日付:2021年3月6日(土)10:30~11:40
- 聴講方法:オンラインでの聴講(ライブ配信/友の会会員限定)
- 講師:林勲男(国立民族学博物館教授)
シンポジウム
多角的な視点から捉える地域の文化―博物館における研究の可視化・高度化【オンライン(ライブ配信)のみ】
- 多角的な視点から捉える地域の文化―博物館における研究の可視化・高度化
- 日付:2021年5月2日(日)13:00~16:40
- 場所:国立民族学博物館 講堂
※オンライン(ライブ配信)のみ
- 講師:日髙真吾(国立民族学博物館教授)他
当日の開催内容を、下記リンクから動画でご覧いただけます。
出版物
図録
『復興を支える地域の文化―3.11から10年』
- 編者:日髙真吾
- 発行:国立民族学博物館
- 定価:1,980円(税込)
ミュージアム・ショップ(online shop) - サイズ:A4版
- 総頁:176頁
- 発行日:2021年3月2日(火)
開催情報
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の発出を受け、4月25日から当面の間、ご観覧いただけません。
2011年の東日本大震災では、復興の原動力としての「地域文化」に大きな注目がよせられました。本展示では災害からの復興を支える地域文化をめぐる活動について、東日本大震災から10年が経つ今、あらためて振り返ります。また、豊かな社会の礎となる地域文化の大切さとその継承について考えていきます。
会場 | 国立民族学博物館 特別展示館 |
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会期 | 2021年3月4日(木)~ 5月18日(火) |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 毎週水曜日 |
主催 | 国立民族学博物館 |
協力 | 石巻市教育委員会、株式会社ベイエフエム、国文学研究資料館、千里文化財団、宮城県石巻市 |
後援 | 朝日新聞、京都新聞、神戸新聞、産経新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞 |
観覧料 | 一般880円(600円)、大学生450円(250円) 高校生以下無料 ※本館展示もご覧になれます。 |
人間文化研究機構 博物館・展示を活用した最先端研究の可視化・高度化事業
観覧料について
- ※( )は、20名以上の団体料金、大学等の授業でご利用の方、3ヶ月以内のリピーター、満65歳以上の方の割引料金(要証明書等)。
- ※大学等は、短大、大学、大学院、専修学校の専門課程。
- ※障がい者手帳をお持ちの方は、付添者1名とともに、無料で観覧できます。
- ※大学生・一般の方は万博記念公園各ゲート有人窓口で、当館の観覧券をお買い求めください。同園内を無料で通行できます。
- ※高校生以下が自然文化園(有料区域)を通行される場合は、万博記念公園各ゲート有人窓口で、みんぱくへ行くことをお申し出いただき、通行証をお受け取りください。
- ※東口からは、自然文化園(有料区域)を通行せずに来館できます。
- ※自然文化園(有料区域)をご利用になる場合は、同園入園料が必要です。
- ※全国の主要コンビニで観覧券をお買い求めいただけます。
シャトルバスの案内
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の発出を受け、運航を中止しています。
【運行期間】2021年3月3日(水)~5月18日(火)の土曜・日曜・祝日
大阪モノレール「万博記念公園駅」とみんぱくの間の直通無料送迎バスを期間限定で運行します。
- 1日11往復 ◆所要時間約10分 ◆無料
※自然文化園をご利用の方もご乗車いただけます。
※万博記念公園でイベント開催の場合は臨時に運休することがあります。 - 【運休日】平日、4/29、5/1、5/2、5/3、5/4、5/5、5/8、5/9
※平日は運行していません。