2025年度みんぱく若手研究者奨励セミナー「変容する身体、揺らぐ知:技術革新がもたらす文化の動態」

会期 | 2025年12月4日(木)~12月5日(金) |
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場所 | 国立民族学博物館 第4セミナー室(本館2階) |
募集 | 参加無料/募集人数約7名 |
- 本セミナーは、一般公開していません。
趣旨
私たちの身体のあり方や知識の構築・流通・蓄積の方法は、技術革新の影響を受けながら常に変化し続けてきました。人類史を振り返ると、活版印刷の発明、音声・映像メディアの登場、インターネット・SNSの普及など、数度にわたるメディア技術の革新は、その都度われわれ人類による情動の表現形式に大きな変化を起こしてきました。とりわけ、近年のAI技術の進展は、身体と知のあり方そのものを新たな局面へと導きつつあります。
本年度の若手研究者奨励セミナーは、「変容する身体、揺らぐ知:技術革新がもたらす文化の動態」という題で、身体の加工や管理、知識の継承や発信といった行為が、技術的環境の変化によりいかに変容するのかについて、フィールドワークに基づく具体的な知見から探ります。たとえば、紙媒体による秘匿的知識の継承、身体技法の伝達と動画メディア、生体認証による身体管理と情報化、生成AIによる民族表象、SNSにおける思想の拡散など、時代を超えて展開される多様な実践が議論の対象となるでしょう。
本セミナーは、技術革新に応じた身体・知識・身体知のさまざまなあり様、人間のパフォーマンスや知識の伝達方式を共通テーマとします。身体と知の変容に関心をもつ多分野の皆さまのご応募を心よりお待ちしています。
企画担当:人類文明誌研究部
セミナーの内容
- 本館教員による問題提起
- 発表者による研究発表
各50分(口頭発表30分、質疑応答等20分) - 総合討論
- 本館の共同利用制度の紹介
- 施設見学(図書室、収蔵庫など)
- アイヌの伝統儀式「カムイノミ」の見学
表彰制度など
- 企画担当の研究部教員が審査し、最も優秀な発表者に「みんぱく若手研究者奨励セミナー賞」を授与する。受賞者の名前と発表題目をホームページで公表する。
- 発表者全員の発表要旨はホームページで公表する。また、発表者は発表に関連する論文を『国立民族学博物館研究報告』(査読有)に投稿する資格を得る。
募集要項
応募資格
日本国内の大学院博士課程の大学院生あるいはPD、または上記に相当する研究歴を有し、積極的に参加する意思を持つ者。
※具体的事例に基づく研究発表が望ましい。
募集人数
約7名
※応募書類に基づき本館人類文明誌研究部において選考のうえ、10月上旬に採否を通知する。
参加費
無料
※発表者には人間文化研究機構の規程に基づく国内旅費・宿泊費を支給する。
応募方法
以下の書類をダウンロードして作成し、応募先にメールで送付する。
※特別な補助などが必要な場合には、その旨明記すること
応募/お問合せ先
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1
国立民族学博物館 研究協力課 共同利用係
Tel : 06-6878-8347(ダイヤルイン)
Fax : 06-6878-8479
メール: wakate-seminar★minpaku.ac.jp ※★印を@に変更して送信ください。
応募締め切り
2025年(令和7年)9月1日(月)必着
その他
- セミナー開催期間中の宿泊場所は、各発表者が手配すること。
- 発表者はセミナーの全日程に参加すること。
- 応募書類は返却しない。
- 本セミナーは一般公開しない。
- 発表は日本語で行うこと。
過去の若手研究者奨励セミナー
- 2024年度みんぱく若手研究者奨励セミナー 「もめごとの対処術」
- 2023年度みんぱく若手研究者奨励セミナー 「コミュニケーションの多様性――『つながり』『へだたり』『かかわり』のフィールドから」
- 2022年度みんぱく若手研究者奨励セミナー 「オンライン時代の民族を考える――アーカイブ・現地・インターネット空間へのアプローチ」
- 2021年度みんぱく若手研究者奨励セミナー「モビリティを再考する――人びとの実践、調査者の実践」
- 2020年度みんぱく若手研究者奨励セミナー「危機対応をめぐる文化のデザイン――人類の知と技を問いなおす」