特別展「舟と人類―アジア・オセアニアの海の暮らし」

撮影:門田修
場所:蘭嶼(台湾)
撮影年:1994 年5月
会 期 | 2025年9月4日(木)~12月9日(火) |
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会 場 | 国立民族学博物館 特別展示館 |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休 館 日 | 水曜日 |
観 覧 料 | 一般1,200円(810円)、大学生600円(340円)、高校生以下無料 ※本館展示もご覧になれます。 ※( )は、20名以上の団体料金、大学等の授業でご利用の方、3ヶ月以内のリピーター、満65歳以上の方(一般料金)の割引料金(要証明書等)。 ※大学等は、短大、大学、大学院、専修学校の専門課程。 ※障がい者手帳をお持ちの方は、付添者1名とともに、無料で観覧できます。 ※大学生・一般の方は万博記念公園各ゲートで、国立民族学博物館の観覧券をお買い求めください。同園内を無料で通行できます。 ※高校生以下の方、国立民族学博物館友の会会員の方は万博記念公園各ゲート有人窓口で、みんぱくへ行くことをお申し出いただき、通行証をお受け取りください。 ※万博記念公園をご利用になる場合は、同園入園料が必要です。 ※お得な前売りチケットを全国の主要コンビニまたは電子チケットで発売予定! |
主 催 | 国立民族学博物館 |
展示概要
人類史において舟やカヌーの出現とその本格的な利用は、私たちホモ・サピエンスの出現以降だと言われています。本特別展では人類史的な視点もふまえつつ、本館が所蔵してきたアジアやオセアニアの海域世界における多様な舟を紹介します。
舟がメインとなる1階展示では、人類が最初に建造し、利用した舟は何か?という問いから、樹皮、草、動物の皮、丸木など多様な素材を浮力にし、現代まで利用されてきた舟たちも紹介します。そのほかに古代日本の舟として埴輪や出土した板材に注目しつつ、北太平洋や南太平洋圏に進出した人類が考案し、利用してきた舟たちが勢揃いします。

チチカカ湖のあし舟(ペルー)

牛皮舟(中国)

白樺樹皮のカヌー(カナダ)

カツオ釣り漁のアウトリガー式カヌー(サモア)

インド洋圏のシングルアウトリガー式カヌー(マダガスカル)

島根県のソリコ舟(日本)
さらに本特別展では、人々が舟を使ってどのように暮らしてきたのかにも注目し、舟の建造、推進、漁撈や交易における利用、そしてあの世とこの世を行き来する精神世界における舟の役割についてもみていきます。
2階展示では、これらのテーマに関わる道具類を実際に触って、その感触を体験してもらうコーナーや、航海の様子をVR映像で体験してもらうコーナーも、ぜひお楽しみください。

メラネシアのカツオ釣り用疑似餌針(ソロモン諸島)

ポリネシアのカツオ釣り用疑似餌針(ニュージーランド)

ミクロネシアのカツオ釣り用疑似餌針(マーシャル共和国)

舟の建造に使われる貝の斧(ミクロネシア連邦共和国)

ポリネシアのダブルカヌー模型(西サモア)

木彫の霊舟模型(インドネシア共和国)
展示構成
1F
主に本館の舟・カヌー標本を中心に展示し、舟の発達を人類史的な流れの中で紹介するとともに、海域アジア・オセアニアの多彩な舟とその利用法について、他の関連資料や映像や写真と共に紹介します。西日本で出土した舟形埴輪や舟に使われた板材も登場します。
- 1 イントロダクション-人類と原始の舟
- 2 日本における古代の舟
- 3 北太平洋圏の舟たち
- 4 南太平洋圏の舟たち
- 5 日本の木造舟とその世界
2F
舟にかかわる様々なテーマ別に本館の標本資料や協力いただいた博物館や研究機関からお借りした貴重な資料を紹介します。これらは、手斧などの舟を建造する道具、多様な舟の模型や櫂、漁撈に使われる多様な漁具、舟をつかった交易で運ばれるお宝たち、そして霊舟などあの世でも活躍する舟たちです。
- 6 舟を造る・飾る
- 7 模型にみる舟の多様な世界
- 8 漕ぐ・踊る―多様な櫂たち
- 9 漁撈と舟-漁具に見る機能とアート性
- 10 交易と舟-贈与交換と宝たち
- 11 あの世とこの世をつなぐ舟
2Fの体験コーナー
舟や漁具に触ろう―ユニヴァーサル展示コーナー
このセクションでは、実際に触れることができる手作りのカヌー模型、櫂、石の斧、カヤックの材料となる皮などを展示し、「さわる展示」により紹介します。
VR視聴体験コーナー
丸木舟や帆船など、航海中の舟から撮影した360度映像を、VR視聴機器を装着して体験してもらいます。
関連の映像のシアター
上映時間が比較的長い映像資料のプログラムを用意し、座って視聴できるセクションの設置も予定しています。プログラムは4-5本程度とし、それを連続して上映する予定です。
関連イベント
みんばくゼミナール

アジア・オセアニアの舟と人類――みんぱく舟資料からの検討
[日時]:2025年9月20日(土)13:30~15:00
[場所]:国立民族学博物館 みんぱくインテリジェントホール(講堂)
[講師]:小野林太郎(国立民族学博物館教授)
みんぱくウィークエンド・サロン――研究者と話そう

舟の人類史――移動・漁・信仰
[日時]:2025年9月14日(日)14:30~15:15
[場所]:国立民族学博物館 本館展示場(ナビひろば)
[話者]:小野林太郎(国立民族学博物館教授)
※本特別展の関連イベントは他にも多数用意しております。その他の関連イベントにつきましては、準備が整い次第、随時掲載いたします。